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HAKO DE KIT / 株式会社 三協

Update: 2016.10.06|CategoryTOPICS, よみもの

ふだん無意識に使っている「箱」。
自宅で小物をまとめたり、誰かにプレゼントを贈るとき、かかせないですよね。
あまりにもわたしたちの暮らしに馴染み過ぎて意識することもなかったけれど、ないと困る「箱」。

そんな箱を年間800万個も作っている箱屋さんが、東京都荒川区にあります。
箱製作所を運営する株式会社三協です。
今回は、代表取締役の小澤勝信さん、デザイナーの青木佳代さんにお話を伺いました。

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百貨店に入っているジュエリーメーカー、時計メーカー、筆記具…
本当に様々な種類の箱を作られているんですね。
年間800万個という数を聞いただけで、気が遠くなってしまいました。

小澤:「箱」はあくまで商品を入れるためのものなので、「箱」を作る際にどうしていいかわからない方が意外と多いんです。みなさん、いざ商品ができて売ろう! となったとき気付いて相談にこられますね。
普段関わっている業種だけでなく包丁や数珠、医療機器、食品など、他業種のご依頼もいただきますよ。

お話を伺ったのは9月末、実はこの時期からすでにクリスマス向けの製品を準備しているため、会社としてはとても忙しいのだそう。

小澤:箱って簡単に出来ると思われているのですけれど、デザインからスタートしたりして意外と完成までに時間がかかるんです。大量生産なので機械で作っていますが、箱の作りによっては手作業での行程が必要なところもある。
海外の工場で作ることもありますし、生産ラインも混雑しますので準備期間をしっかり確保して動いていないと間に合わないですね。

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「Hako de Kit」が可愛くて、とても気になっています。
先ほど、箱の制作には時間がかかるとおっしゃっていましたが、
このキットはとても簡単に作ることが出来るよう制作されているんですね。

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青木:はい。底のシールの貼り方さえきちんと貼れば、あとはするすると簡単に作れちゃうんです。
社内で新企画を募集していたときに提案しました。3年前から販売をスタートしたのですが、1年目は全然売れなかったんです。(笑)
2年目にハンズさんからお声掛けいただいて、そこから徐々に紙雑貨としての認知も広まり、芽が出てきた感じですね。

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出店するイベントにもよるのですが、お子様も楽しんで作ってくれていますし、20〜30代の女性も多いんです。
設計の部分に食いつかれるのは男性。
箱を簡単にきれいに製作できるように、箱の折り目を重ねた時に直角になるよう、わざと1mmずらしていたりと、こんなに小さな世界の中でも綿密な作りを施しているんです。

…という話をすると、男性は「お〜〜〜〜〜!!!」って感動されるんです。

イベントでお子さんに教えるときも、「ここはこうしろ!」と厳しいのもお父さんたちですね。笑

男女で楽しみ方や見方が違うのは、おもしろいですね。
そして試しに、「Hako de Kit」を作らせていただきました。

(ますこえりさんとのコラボしたプリントが可愛い!)

もう、本当に簡単!
童心に返って楽しんでしまいました。
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「箱」の量産時にはこの流れを機械で作業しているのだそう。

小澤:人の手が入ることもありますが、ほとんど自動で機械が行います。
ただ、やはり人の手でないとできない細かい作業もたくさんあります。

「箱」っていつ使うか分からないですし、何個ストックがあってもいいと思っているんです。
なので、こんな可愛い箱たちをたくさんみていると、ついたくさん欲しくなってしまいます。笑
今後、企業として「箱」作りをどのように展開していかれたいですか?

小澤:中身あっての箱なので、中身がよくみえる。高くみえる。価値を高めるものでないとダメだと思うんです。そのための演出も大事だと思います。
あまり箱のことをご存じないお客様も多いので、ご希望を伺いつつ時間がない中で、製作するというスピード感も大切になってきているなと感じます。

青木:ずっと中身の商品ありきで箱を作ってきている中、視点を変えて空箱…「箱」自体を商品として売ることも大事だと考えています。需要もありますし、やっていくなかで付加価値を高めていきたいですね。

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Hako de Kitもそうなのですがイベントやワークショップを通して、
箱ってどうやってできているんだろう?これ何に使うの?なんのために作るの?
とモノヅクリの楽しさの入り口になれば。
そうやってモノヅクリのおもしろさを伝えていければ嬉しいです。

最近は、工場見学も人気ですよね。箱はコンパクトですし小さな空間でモノヅクリを行うことができる。
自分の家が工場になるよ!とアピールしたいです。

創業100年以上と長くモノヅクリをされてきて、企業として変化を感じることはありますか?

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小澤:最初はすべて手作業で行っていました。
昔はそれこそ、桐の箱…かんざしや櫛を入れるための箱を作っていたんです。
だんだんと材料もプラスチックや合成皮革を使い出したりと変化はたくさんありますね。

時代によって入れるモノが変わっていくのも面白いですよね。
「箱」が時代を反映しているんです。
材質だけでなく、箱自体を商品として売ること、モノヅクリの体験を提供することなど、その時代時代に沿った、ニーズに応えていくようなモノヅクリをこれからも続けていければと思います。

多方面からモノヅクリをとらえ、日々進化させているおふたり。
だからこそ、これからの展開がとても楽しみです!

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株式会社三協
http://hakoseisakusho.com/info

「箱製作所」とは?
http://hakoseisakusho.com/about

Hako de Kit
http://aoki90.wixsite.com/hakodekit

 

文/東山サリー

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